ラオス図書配布状況視察
1.【ラオス図書箱配布】への係わりについて
2000~2001年度 星野 賢 会長 国際・世界社会奉仕委員会(藤波 利博、岸井 幸弘、山岸 正光)の9月理事会にて国際奉仕委員長の藤波 利博 委員長に「書き損じハガキ」の継続を依頼し、その資料として社団法人シャンテ国際ボランティア会(以下SVA)の【絵本を届ける運動】のチラシが提出されていましたので、この年度から上尾北ロータリークラブの【ラオス図書箱配布】への係りが始まったものとおもわれます。
その後
2001~2002年度 高橋 文夫 会長(長田 幸造、那須 敬明、中村 清治)
2002~2003年度 山崎 進 会長(大島 勝、藤波 春生、岡田 武)
2003~2004年度 中野 清 会長(那須 敬明、藤波 貢、矢部 一彦)
2004~2005年度 大國 博 会長(湯本 千秋、中居 英二、矢部 勝巳)
と引き継がれてきています。
そこで2002~2003年度 中野 清 会長において【ラオス訪問】が計画されましたが【サーズ騒動】により一旦計画は断念されました。
そして、今回は、クラブ会員や「書き損じハガキの回収」に関った地域の皆さんが感じている色々な意見‥‥ほんとうに【図書箱】がどんな所に、どのような状態でまた、これからどんなことができるのか等々の‥‥について現地に行って自分たちの眼で確認してこようとして再度計画され今回実現することが出来ました。

書き損じハガキの回収例会場にて
2.事前準備段階
平成1年12月24日、平成17.年1月6日の両日、団員9名にて、事前準備として打合せを行いました。
内容は下記の通りです。
| 1) 旅程 主要訪問先 |
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|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 2) 団員の役割分担 |
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| 3) 準備品 |
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3. 訪問記録
第1日 平成17年1月8日(金)
大宮駅西口バスにて
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14:30
成田空港 集合
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16:55
成田空港 出発
タイ国際航空677便
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21:25
バンコク 到着
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24:00
ホテルソフィテルプラザバンコクチェックイン

成田空港にて
第2日 平成17年1月9日(土)

バンコク ソフィテルプラザにて

SVA歓迎会
第3日 平成17年1月10日(日)
ラオプラザホテル チェクアウト

ルアンパバーン空港にて
第4日 平成17年1月11日(月)
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08:30
プーシーホテル出発 (バンコク)
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10:00
ルアンパバーン県図書館
館長の説明と見学
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市内観光
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18:00
プーシーホテル 到着

市内観光
第5日 平成17年1月12日(火)
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08:30
プーシーホテル チェックアウト 出発
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市内見学
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14:10
ルアンパバーン空港
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14:50
ビエンチャ空港
友好橋を経て陸路で国境を越えノンカイ(タイ)
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20:25
ウドンタニ空港
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21:30
バンコク空港
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22:00
ソフィテルプラザ
チェックイン

市内見学
第6日 平成17年1月13日(水)
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06:20
ソフィテルプラザ
チェックアウト
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08:30
バンコク空港
タイ国際航空676便
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15:30
成田国際空港
通関手続き
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バス利用
大宮駅西口にて解散

一路成田へ
SVAビエンチャン事務所訪問
ラオスはインドシナ半島の内陸国で面積は23万6.800㎡(ほぼ本州と同じ面積)を有し、中国、ミャンマー、タイ、ベトナム、カンボジアの5カ国と国境を接し、海はありませんが、ラオス国内を1,900kmにわたって流れるメコン川により水資源に恵まれた豊かな自然を擁しています。
気候は熱帯気候で、月から9月の雨季と10月から4月までの乾期の2つのシーズンを持ちます。人口520万人、49の民族に分けられ、4つの言語グループに大別されるそうです。
1975年に王国を廃し、ラオス人民民主共和国という共和制が敷かれたそうです。
ラオス全国では18県あり、首都はビエンチャンで人口は約60万を擁し、宗教は国民の90%が仏教徒です。仏教はラオス人の生活、社会に大きな影響を及ぼしています。
男性は生涯に一度は出家をするそうですし、女性は毎朝僧侶に喜捨をします。
ラオスの人々は、素直で、開放的、そして友好的です。ラオスの人々の間で交わされる挨拶は‘ノップ’と呼ばれ、胸の前で手を合わせて祈る格好です。‘ノップ’は目上の人や、年上の人への感謝、別れの挨拶としても使われます。人口の85%は農業に従事し、目新しい産業は有りません。
大別すると、ラオスのタイ側は比較的裕福ですが、ベトナム側の山岳地は貧困です。
首都ビエンチャンでのⅠヶ月の生活費は家族4人で月100~150ドル必要であり、教員の給料は月15ドルで予算不足のため遅配されており、彼らは補填策としては副業や、農業、親族の海外からの送金等で賄っているとのことです。
ラオスの学校制度は5,3,3学年制を採っており、複式学級制で行われています。全国で8,120校あるが校舎及び教育資材の慢性的な不足状態は解決されていないそうです。
ラオス国内で活動している日本人は 1.ジャイカ(青年海外協力隊)2.大使館関係3.NGO 6団体がいます。
SVAは1992年にビエンチャン事務所を開設し現在は日本人3名、現地スタッフ19名で運営され、2004年度は図書館と青少年事業として3箇所目の図書館建設を進め、図書箱は4面の箱に入り130冊を蔵書し、過去11年間で12県1,377箱を配布し、その中14校は上尾北ロータリークラブの名で配布されています。
SVA独自の移動図書館車活動も開始されています。また、学校建設と村ぐるみの教育支援活動として、すでに19棟の学校建設(建築費は500万)を進め学校群制度(15校でグループを組み、その中で中心校を定めグループ内での支援活動を行う)を利用することによって効率的に支援活動を行い、さらに基礎教育教材事業として、2002年までに8,120校すべてに謄写版の製作・配布を完了しています。
これらのように大変多種多彩な活動が実施されていたとは全く想像していませんでした。一国を範囲に、僅か21名のスタッフでこれだけの長い年月に奮闘なされていることに唯唯敬服するばかりです。
ラオスの地図
メコン河
SVAビエンチャン事務所
事務所にて川村副所長より説明を受ける
ビデオカメラ贈呈
アジア子供の家訪問
アジア子供の家の設立は1966年6月に設立され、ラオスの伝統文化を継承し、ラオス人としての文化的尊厳を守るための伝統舞踊・音楽・絵画・料理等の20種類の教室、図書館が置かれているとのことです。
開館は午前8:00より午後17:00まで、休日はなく、会員制(登録)で利用年齢は7~13歳で1週間600名程度が利用しています。
年間の運営費は200万だが、政府(ラオス情報文化省)の予算では正規の職員5名しか賄えず、残りスタッフ40名はラオス国立図書館の手伝いやSVAからの給与補助がなされています。
御多分に盛れず、教材・教具の慢性的な不足のうえ、新規登録を希望する子供達が1ヶ月100名もいるため、たくさんのキャンセル待ちが有るとのことです。
スタッフも新しい知識・技術を勉強する機会がなく、増員したくともスタッフの人件費が調達出来ず困難な状況にあるとのことです。
然しながら、このような施設を全国に広めたいし、現在でも地方のセンターの運営のための研修施設の役割も担い、今後も引続き援助協力をお願いしたいとのことです。
子供たちとの交歓
広場に招かれると、舞台が用意されており、子供たちによる歓迎の民族舞踊や民族音楽が演奏されました。
続いて、SVA川村副所長ご夫妻の通訳で、アジア子供の家の所長より私たち一行の紹介が行われました。
大国団長より集まった子供たちへ上尾北ロータリークラブからのメッセージを送り、引き続き団員と子供たちで幸せなら手をたたこうを一緒に踊り、また、持って行った折り紙や華紙を配り、折り紙の実演や花を作る実演を行いました。
短い時間でしたが、子供たちの素朴で控えめな態度が大変印象的でした。
明日の訪問にそなえて、タラート・サオ(市場)に見学かたがた土産品の買出しに出かけて見ましたが、サッカーボールを持って行こうという事で探していると 1個、5,000キープ(日本円換500円)ということなので10個(5万キープ、約5.000円)購入しました。
日常品全般が扱われ、とりわけ織物や刺繍製品が多く女性には大変興味深い所だと思いました。
アジア子供の家集合写真
アジア子供の家
子供達による歓迎会
折り紙の実演
ロンオー村小学校訪問
ロンオー村は村人口521人で99家族、3民族で構成されている。
ルアンパバーン県教育局のカムディ主事を随行員にして、学校を訪問した。
村人総出での出迎えを受けたのにはびっくりしました。
始に、セシルアン校長より学校の由来を説明していただきました。
ロンオー村小学校は、1996年に設立され、ラオス政府と村人の寄付金で建設され、学校の大きさは8m×48mでこれはラオス教育局の全国モデルに基つくスタンダードタイプだそうです。
学年は1~5年の5教室で生徒数は113人、教師は5人です。
授業は月~金の週5日制 午前は7:30~11:30まで、昼食は自宅 午後は13:30~16:30まで行われます。
図書室は事務室と兼用になっており、本は大事に保管されていました。
図書箱の裏には寄贈 上尾北クラブの名前が間違いなく書かれていましたが、絶対的に図書の数が少なく、本は貴重品(?)なみに陳列されているだけで、ほんとうに利用されているのか(?)とチョット疑問に思いました。
その後で、村人たちの長老の皆さんより図書箱の寄贈と今回の訪問を歓迎して歓迎会が行われました。
‘バーシー’と呼ばれるラオス式の儀式は、客人である私たち一行を主賓として歓迎し、祈祷師は祝詞を唱え、お礼と、再度の度来訪と、無事の帰還の願いを込めて祈り、木綿糸を巻き付けた竹串を取り、客人の手首に糸を巻きつけて歓迎する儀式で、
その行為を入れ替わり立ち代りそこに集まった村人が、私たちの手首に糸を巻き合い、糸を巻かれた私たちは小さなコップに入ったラオラーオ酒を一人一人飲み干すという接待を受けました。
ちなみに手首に巻いた糸は日後までは取ってはいけないというので滞在中はそのままにしていました。
そして、子供たちとの交歓会のため、二つの教室に別れ、一つは、川村副所長の奥さんの通訳で湯本会員による歯磨きの講習を、もう一つは藤波、岸井、山岸会員による華紙による花つくりを子供たちと一緒に作成しました。
その後、校庭の掲揚柱に鯉のぼりを掲げ、整列した子供たちへ土産品を贈りました。
帰りには、村人たちよりヤシの実などのおみやげをたくさん頂いき。予定していた時間を大幅に過ぎてしまい、次のムートン村に向かいました。
小学校の全景
図書箱の確認
バーシーによる歓迎会
華紙による花つくり
子供達との集合写真
ムートン村小学校訪問
ルアンパバーン県教育局のカムディ主事を案内人(?)にして次のムートン村小学校を訪問しました。
ここでは、始に二つのグループに分け湯本会員の歯磨きの指導と大森、藤波、岸井、山岸会員の華紙による花作りを子供たちと一緒にやりました。
その後、説明会が開かれたが、校長先生は若かったので、私たちの訪問とシェングン郡の担当主事とカムディ主事が来校したので、大変緊張されていた様で、説明も飛び飛びになってしまい、旨く説明出きずに、そのため詳しくは記録できませんでしたが、
ムートン村は人口810人で148家族、単一民族で構成されています。
校舎は私たちが行く前に想像していた通リの粗末な木造造りの平屋建てで、屋根は錆びたトタン葺き、採光も不十分ではなく、土間たたき仕上げで、長机に長椅子で黒板もボロボロでした。
ただ、周りに幼稚園、中学校も併設されていて、小学校は生徒103人で教師は5~6人です
教科書は全員に配布されていない状況で、1グループ4~5人で1冊を回し読みしながら勉強しているとの事です。
ここでも上尾北ロータリークラブより寄贈された図書箱を確認しましたが、
図書室と事務室は兼用になっているとのことで、さらに図書箱は昨年11月に配布されたばかりで利用体制が整っていなくて、子供たちが自由に図書を利用できるような感じは有りませんでした。
推測ですが、貴重品扱いに成っているのではないかと思われました。
ここでも、“バーシー”による歓迎会開かれ、ラオラーオ酒の一気飲みに迎えられた。日本でいう寄り合いのような集まりで、村人にとっての宴会と思いました。
川村副所長さんによると「二箇所で‘バーシー’に迎えられるのは大変珍しいとのことで、それだけ感謝の念が強かったんでしょう」と言う言葉が印象的でした。
小学校の全景
歯磨きの指導
華紙による花つくり
華紙による花つくり
図書箱の確認
アッピー君の贈呈
子供達との集合写真
バーシーによる歓迎会
ルアンパバーン県立図書館訪問
ラオスで、図書館が設置されているのは4県のみとのことで、ここ、ルアンパバーン県立図書館は、以前情報文化省の放送施設だったものを2004年SVAによって改修された図書館です。
ルアンパバーンが世界遺産に指定されたために建物改修等は制限が厳しく手続にも大変だったとのことです。
採光を良くするために窓の開口作業も簡単には許可が出なかったそうです。隣に、子供文化センターが併設され、所長は兼務しているそうです職員は4名で時間は午前8:00より16:00で、火曜日から日曜日、昼間の開館となています。
蔵書数は、千冊、利用者は子供と学生、公務員等の利用が多い。ラオスの出版事情は、年間50タイトル程度しか出版されず、地方には配本するほどにはなく、また、作家や編集者の育成が大きな課題となっている。
ラオス語は、タイ語に近いそうで、大体中学校を過ぎると話せるそうだが、国策によってタイ語の本の流入は制限されているため本の種類は少なく、利用者を満足させることは困難であるそうです。
年々、利用者が増えており、年中無休の体制を勧めたいし、また、図書館員の運営技術の研修を実施したいとの要望があるとの事です。
ルアンパバーン県立図書館
図書館内部
4. 感想と総括
団長として、上尾北ロータリークラブ始まって以来の5泊6日のラオス訪問に、団員9名無事に帰国できたということでほっとしたというのが率直な感想です。
自分にとってラオスいう国が遠い遠い国のひとつであり、ひょっとすると、二度と、訪れる事の無い国で有るかも知れませんが、書き損じハガキを回収して絵本を贈る北クラブの継続事業があったからこそ、今回の訪問が実現できました。
私たちが支援しているシャンティ国際ボランィア会(SVA)が、今日では、東南アジア地域取分けラオスの子供たちへの教育支援にとって無くてはならないほどの存在感を発揮し、活動しているスタッフの皆さんを確認できたしまた。
4年間を通して、書き損じハガキを回収し、換金、図書箱に替え、確実にラオスの子供たちへ届けられているという流れが自分たちの眼で確認できたことは、何物にも替難いことだと感じました。
1ドル=100円が‘彼の地’で圧倒的な‘力’を有し、乏い経済力しかないラオスと言う国で私たちの小さな奉仕がどれほど待ち望まれているのかを、目の当たりにして、上尾北ロータリークラブの『書き損じハガキの回収』が今後も継承されることを希望しながら、最後に、この訪問団にご理解及び支援いただいた地域の皆様、関係各位、会員の皆様に、そして9名の団員の皆様にお礼を申し上げてご報告を終ります。
ありがとうござました。
文章 大国 博 会長
編集 那須 敬明